“5Gには2種類の通信方法があるのをご存知ですか?2つの通信方法とは「ミリ波」と「Sub6」です。この2つには通信速度や電波が届く距離に違いがあります。ここではミリ波とSub6の違いについてまとめてみましょう。
【Sub6は通信速度が遅めだが電波は届きやすい】
Sub6は6GHz未満の周波数帯を使った通信方法のことです。日本では3.7GHz帯と4.5GHz帯が使用されており、ミリ波に比べてと遠くまで電波が届きやすいという特徴があります。遠くまで電波が届きやすいという点から、基地局の数が少なくてすみ、展開がしやすいです。
またSub6は端末への技術的難易度が高くないので、リーズナブルなスマートフォンにも搭載しやすいのが魅力。5G通信対応のスマホであればほとんどの端末がSub6に対応しています。しかしその通信速度は周波数が近い4Gとそれほど変わらないと言われています。そのため5Gならではの通信速度の速さを、ユーザーが感じられるかは不透明です。
【ミリ波は通信速度が速いものの、エリアが狭い】
もう1つの通信方法であるミリ波は、日本では28GHz帯を使った通信方法になります。厳密には30GHz~300GHzの周波数帯をミリ波と呼んでいますが、28GHzもほぼ30Ghzということで「ミリ波」と呼ばれています。
ミリ波は高速通信ができる点が特徴です。Sub6の16倍高速であると言われていて、理論値では下りで最大20Gbps、上りで10Gbps以上の速度を目標に掲げています。
通信速度が高速であるというメリットの反面、通信可能な範囲は狭いというデメリットがあります。さらに障害物の影響を受けやすく、広範囲への展開は難しい現状です。実際、ミリ波通信が可能なエリアは、現状では都心部の繁華街などに限定されていて、日本国内で利用できる場所は少ないです。
【スマホ端末はミリ波に対応しているものは少ない?】
5G通信対応を謳っているスマートフォンでも、実はミリ波には対応しておらず、Sub6にしか対応していないものが多いです。iPhone12/iPhone13は日本ではミリ波非対応となっています。アメリカで販売されているiPhoneにおいてはミリ波対応となっているそうです。
一方、Androidでは高級モデルにおいてはミリ波通信に対応しているスマートフォンがあります。ミリ波に対応している主なAndroid端末は以下の通りです。
・富士通のarrows 5G
・SamsungのGalaxy S21 Ultra 5G、Galaxy Note Ultra、Galaxy S2+
・ソニーのXperia 1 III
低価格帯のAndroidスマホではSub6にのみ対応している機種が多いです。
【モバイルWi-Fiルーターにはミリ波対応のものもあり?】
モバイルWi-Fiルーターの中には、ミリ波通信に対応している機種があります。ミリ波対応のモバイルWi-Fiルーターは以下の通りです。
・ソフトバンクのPocket Wi-Fi 5G A004ZT(ZTE製):下り3.0Gpbs、上り298Mbpsでの通信が可能
・NTTドコモのWi-Fi STATION SH-52A(シャープ製):下り最大4.2Gbps、上り最大480Mbpsでの通信
【Sub6で高速通信するための技術がある?】
ミリ波通信は使用できるエリアが狭く、対応機種も限られているため、Sub6で高速通信を可能にする技術が登場してきています。大手キャリアのNTTドコモは、3.7GHz帯と4.5GHz帯という2つのSub6通信を1つに束ね、国内最速の下り最大4.2Gbpsでの通信を実現。現状のミリ波通信の範囲や速度を考えると、Sub6での高速通信するための技術は非常にメリットが大きいでしょう。”

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