凸版印刷は2018年10月17日、長時間使用に適したヘッドマウントディスプレイ「TransRay(トランスレイ)」と、3Dセンサーで撮影した3次元シーンをライトフィールド(光線空間)情報へ変換する描画エンジンを発表しました。両製品ともに2019年3月から提供し、協業パートナーを募ります。人は、両眼視差と単眼のピント調節の2つの奥行き知覚を統合して、立体を視認しています。従来のヘッドマウントディスプレイは、両眼視差による奥行き知覚のみに対応し、ピント調節による奥行き知覚には対応していないため、2つの視覚特性の間で差異が生じ、酔いや疲労の要因となっていました。同社は、3次元空間の視覚情報を光線情報として再現するライトフィールド技術を活用して、ピント調節の情報を伝達する特殊ディスプレイを開発したのです。対象空間の光線情報をリアルタイムに表示することで、ピント調節による奥行き知覚に対応しました。その結果、より自然な見え方に近くなり、ヘッドマウントディスプレイ特有の酔いや疲労を軽減します。

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少子高齢化や人口減を背景に仕事の現場ではロボットの導入が加速度的に進んでいます。日本は産業用ロボット大国で、その場は主に自動車工場だったのです。しかし人手不足に悩むさまざまな分野でもロボット版“働き方改革”が広がっています。「公園で運動会やってるよ。見に行こうか」。新生児大のロボットが90代の高齢女性に抱っこされ話しかけたのです。兵庫県尼崎市内の特別養護老人ホーム「ゆめパラティース」のフロアで、女性は満面の笑みを浮かべました。ロボはアンドロイド研究で知られる大阪大の石黒浩教授が開発しました。接する人が自分のイメージを膨らませやすいよう目や口の造形は最低限にとどめています。高齢者の心のケアを図るため、離れた場にいる人が操作し内蔵マイクで会話するのです。同ホームでは今春に一体を初導入しました。利用者の表情が明るくなるなど効果が出ているということです。介護人材が不足する中で、職員のコミュニケーション向上にも役立つことからロボットを増やす予定だということです。

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自宅に荷物を届けてくれる宅配便は便利です。近頃はネットで買い物をする人が多くなってきたので、宅配ドライバー不足や段ボールごみ増加など様々な問題が浮き彫りになってきています。そこで今回は、問題解決のために考えられた新しい宅配サービスについて見ていきましょう。9月26日に放送された「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京系)では、ネスレ日本と佐川急便が共同で開始する宅配サービス「マチエコ便」を特集していました。「マチエコ便」とは、地域の活性化を目指すサービスです。どんな仕組みかというと、まず佐川急便が“エコハブ”と呼ばれるサービス拠点まで商品を運搬します。注文した人はエコハブの人に家まで運んでもらうか、直接取りに行くかを選択します。また取りに行く場合は、商品代金から5%の割り引きを受けられる特典もあるのです。ちなみにエコハブは、ネスレと契約した個人宅や商店主です。サービス拠点を担うことでネスレ側からは手数料が支払われます。近所づきあいの延長線にあるような宅配サービスなので、地域コミュニティにも良い影響を与えてくれるかもしれません。

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